ちょっとした和室があると便利?『小上がり和室』のメリットと知っておきたい注意点

建売住宅や中古住宅の購入を考えて物件見学に行くと、リビングと同じ空間にある「小上がり和室」を見かけることがあるかもしれません。昔と違って和室を敢えて作らない住まいづくりも増えていますが、「ちょっとした“和”が欲しい」という理想がある人には、小上がりの和室はとても魅力的にうつるでしょう。

ただ、“小上がり”は段差を利用して作られたスペース。普通の和室とは違ったメリットとデメリットが存在しています。

購入するときには、両面から検討してみましょう。

◆そもそも和室の魅力とは?

和室の大きな特徴は、「畳」です。日本の和室にイスがいらないのは、「畳」が持つ柔らかさがあるからです。そのままゴロンと横になっても畳なら痛みがないので、お昼寝タイムにも重宝する部屋になるでしょう。畳の上に布団を敷けば、寝室にも早変わり。急な来客があったときにも活躍してくれるはずです。

また、クッション性が高い畳敷きなら、子供たちが遊ぶスペースにしてもいいでしょう。ヤンチャ盛りの年齢の子供は家のなかでも走ったり跳ねたりと大忙し。転んだときの衝撃が強いフローリングよりも畳の部屋の方が安心ですね。

◆小上がり和室のメリットとは?

“小上がり”で段差があるスタイルのため、段差の下部分を収納にして有効活用ができます。子供たちのオモチャやリビングで使うものを収納する場所にすれば、すっきりした見た目になるでしょう。

小上がりの高さによっては、大きなものを収納することもできるかと思います。お客様用の寝室にするなら、寝具を入れておくこともできそうです。収納上部は畳スペースなので、部屋の広さをキープしながら収納と二つのメリット。狭くならないのが魅力的ですね。

小上がり和室はいろんな使い方ができますが、「子供専用の遊びスペース」「お昼寝する場所」など、子供たち目線の使い方をしてもいいでしょう。

◆注意しておきたいポイントは?

小上がりと言っても段差の高さはさまざまです。たとえ20~30センチの段差だとしても、小さな子供には結構な高さに感じるでしょう。ハイハイしかできない、ヨチヨチ歩き…など、しっかり歩けない年齢の子供の使用には向いていないスペースです。

高齢の方も気をつけた方が良さそうです。高齢と言っても、歩行に問題がない人であれば、小上がり程度の段差はそれほど苦にならないもの。ただ、足腰が弱まっている高齢の人には段差の利用が苦痛かもしれません。「介護が必要になったら?」とバリアフリーの観点から考えると段差のある小上がり和室は「使いづらい場所」になることもあるでしょう。

また、小上がり和室とリビングの境目に「間仕切りがあるかどうか?」も選ぶときの判断ポイント。来客時の寝室として使いたいなど、部屋として使う可能性があるなら、扉があった方が便利です。

◆まとめ

小上がり和室は、ごろ寝するときや子供の遊び場所としてもぴったりな空間。ただ、「段差」があるので、ケガにも注意しなければなりません。幼児や高齢者がいるなど、家族構成によっては避けた方がいいこともあるでしょう。

小上がり和室のある住まいを購入するときには、家族みんなで使い方を考えてみてはいかがでしょうか。