やっぱり2階建てにすべき?
戸建住宅購入で考えたい平屋のデメリットについて

かつて日本の戸建住宅では主流となっていた平屋住宅。どこか懐かしさも漂いつつ、シンプルな暮らし方ができると近年でも注目されています。階段がないため生活動線がスムーズなのも嬉しいところです。ワンフロアでコンパクトな暮らしが可能で、家族同士が会話を交わす時間も増えるメリットがあります。

ただ、平屋に住むと感じがちなデメリットも存在します。平屋を建てる前には、メリットだけでなくデメリットについてもしっかり把握しておきたいところです。

それでは、一般的に考えられる平屋のデメリットについて紹介します。

◆その1.土地の面積が広めに必要で費用が高めになる

上下に部屋を配置できる間取りの2階建てと比べると、平屋の場合はすべてワンフロアでまとめなければなりません。単純に考えると、上下で建てるケースよりも2倍近くもの面積が必要になるでしょう。一般的な2階建て住宅を建てるよりは広めの敷地を購入しなければならず、それに比例して「土地代」も高くなってしまいますよね。

また、地上に接する面積部分が増えるため、基礎工事もその分必要…。建設工事費が高くなる傾向にあります。

◆その2.プライベート空間がはっきりと分かれない

ワンフロアで生活できるので、同じ家にいても家族の存在が分かりやすいメリットが平屋にはあります。家族と顔を合わせることも多くなるでしょう。

ただ、そんなメリットも考え方によってはデメリットに繋がるのです。

ライフスタイルの違った家族が同居すれば、お互いの外出や帰宅に気づきやすくなります。特に、仕事で帰宅が遅い家族がいると「玄関を開ける」「キッチンで料理をする」「お風呂に入る」という音の発生が深夜になるかもしれません。それによって寝ていた家族が起きてしまうこともあるでしょう。

平屋を建てるなら、家族のライフスタイルを考えつつ、お互いのリズムを尊重できるような間取りの空間設計が必要になってくるのかと思います。

◆その3.防犯上気になることも多い

平屋は、1階に部屋がたくさんあるので窓の数も多く、侵入されるリスクのある部分が2階建て住宅よりは増えます。しかも地上からなので入りやすいのです。

ブザーなどで防犯対策をしっかりと考えることはもちろんですが、割れにくくするなど窓に強化対策を施さないと、留守や就寝中も安心できません。

◆その4.日当たりの悪い部屋もある

部屋の間取りの向きにもよりますが、1階の面積が広く横に広がる建物なので、中心部に行けばいくほど日当たりはあまりよくありません。近隣の建物が高ければ、さらに日当たりが悪くなるケースも少なくありません。郊外など敷地が広く、隣家との距離があるなら間取りを上手く考えれば日当たりも確保できることもあります。ただ、都市部など住宅が密集しているところでは日当たりのことも十分に考えてから検討すべきでしょう。

◆まとめ

平屋の暮らしは生活動線がコンパクトになり暮らしやすいメリットがある一方、考えておかなければならないデメリットも結構多いです。2階建て、平屋に限らず、住宅を建てるときには一般的なメリットやデメリットを比較する人が多いかと思います。人によっては、今回取り上げた点をデメリットと感じないこともあるでしょう。

家族全員で暮らすマイホームです。お互いが快適に暮らせるように、ライフスタイルや将来的なことも含め、長期的な目線で「平屋」か「2階建て」を考えてみてはいかがでしょうか。