「管理を買え」とは?
マンション購入で知るべき本当の言葉の意味

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中古マンション購入でよく耳にするのが「管理を買え」というフレーズ。

「管理を買う」とはいったいどういう意味なのでしょう。なんとなく「大手の管理会社に委任していれば安心」というような、管理体制が厚いマンションをイメージするかと思います。しかし、言葉の本当の意味は少し違うニュアンスです。

そこで、マンション購入で知っておきたい「管理」についてお話ししていきます。

◆管理形態はどうなっているか?

集合住宅であるマンションは、自分の居住スペース以外の「共有部分」の掃除やメンテナンスを管理会社に任せられるメリットがあります。そのため、中古マンションを選ぶときには「どこの管理会社に任せている?」ということを重視するかもしれません。しかし、管理形態にはいくつか種類があり、それによっては自分達で管理を行う必要もあるのです。

委託している管理会社だけでなく、管理形態についても確認しておくことも重要です。管理会社に委託しているケースでは、管理すべてを管理会社にゆだねる「全面委託」、一部を管理会社にゆだねる「部分委託」があります。

また、管理会社には委託せず、居住者で組織する管理組合が管理を行う「自主管理」というケースもあるでしょう。

新築マンションでは全面委託のケースが多く、管理会社がエントランスやホール、ゴミ置き場などを日常的に綺麗にしてくれるため、気持ちよく過ごせるメリットがあります。一方、中古マンションなどは自主管理しているケースもあるので、管理組合がきちんと機能されていないと綺麗な状態がキープできておらず、美観が損なわれていることもあるでしょう。

◆管理が不十分なマンションは寿命が縮む

エントランスやホールが綺麗だから「管理が十分」ということではありません。日常的な掃除以外にも、外壁塗装を行ったり、共用部分の設備を新しくしたりと建物の劣化をメンテナンスすることがマンションには必要なことです。それには、当然大きなお金がかかるため、居住者が支払う修繕積立金が必要になるでしょう。管理費や修繕積立金があまりにも安ければ、管理組合の計画性に疑問を感じます。今後のメンテナンスが長期修繕計画によって、きちんと考えられているマンションなのかについてもチェックしておきたい点です。

また中古マンションなら、過去の修繕履歴についても教えてもらうといいでしょう。

◆現地でチェックしたい共用部分

管理を大切に考えている管理組合は、建物の顔とも言えるエントランス付近を綺麗に保ちます。清掃はもちろん、集合ポストや掲示版の貼り紙なども見た目を損なわないようにしているはずです。

そして、住民たちの美意識が出やすい場所なので、ゴミ置き場や駐輪場付近の清潔さも確認しましょう。

また、外壁の大きな亀裂やタイルの剥がれを放置しているようなら管理組合の意識が低下している証とも言えます。

◆まとめ

「管理を買え」というのは、管理にお金を出せばOKという意味よりも、管理が正常に行われている物件を購入することが住み心地や将来の価値にも繋がる…という意味が含まれていると考えると良いでしょう。

マンションに住めば自動的に「管理組合」の一員になります。管理組合が主体となって管理会社に委託したり、大きな修繕の計画をたてたりしていくわけです。今後の住み心地や将来的な資産は、マンションの管理状況に大きく左右されます。

購入時には、立地や間取りなどを重要視するのはもちろんですが、「管理」についても目を向けてみてくださいね。